COLUMN
「不燃」「難燃」「防炎」の区別って何?
基礎知識
2024年3月28日
春はあけぼの、ようよう白く・・・朗誦しようとしたら、後がつづかず愕然。 春が巡り来るたびに記憶力は袞えていくようです。 さて、記念すべき第一回のコラムは、『”不燃””難燃”"防炎”の区別って何?』です。 こちらの区別はお客様からよくお問い合わせを頂く内容となります。
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コラム読者にご質問です。
ここで、コラム読者にご質問です。
「不燃繊維・難燃繊維・防炎繊維」これら3つにライターの火を近づけると、火が着く?火が着かない?どちらでしょうか?
正解は…
正解は、不燃繊維は着火しません(燃えません)。難燃繊維・防炎繊維の2つは着火します(燃えます)。勘違いされるお客様がいますが、難燃繊維・防炎繊維は火が着火します(燃えます)。難燃繊維は、火を近づけてもすぐに着火する事はありませんが、火を当て続けると着火(燃えます)。特に、防炎繊維は皆さまが思った以上に燃えます。
しかし、安心してください炎を離すと燃え広がらず、着火しても3秒以内に必ず消えます。これが「防炎」です。不燃繊維が使用されている場所は、消防服、電車シート等火災が起きた時即座に人命に影響が出る場所に使用されています。
難燃繊維が使用されている場所は、カーシート等火災が起きた際に即座に逃げることが可能な場所に使用されています。
防炎繊維が使用されている場所は、幟旗、カーテン等こちらも火災が起きた際に即座に逃げることが可能な場所に使用されています。
難燃繊維と防炎繊維の違い
難燃繊維・防炎繊維の説明同じではないのか?と思われた方素晴らしいです。
繊維特に合成繊維では、「難燃」は、原料である高分子そのものを合成反応段階から燃えにくい性質にし、紡糸するもの。「防炎」は、主に綿やポリエステルなどを織物にしてから燃えにくく加工するもの。簡潔に、
- 燃えにくい糸を用いる布(生地)ものは「難燃」
- 布(生地)を作って後から燃えにくく加工するものを「防炎」
と区別します。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます。長くなりましたが、まとめとして
- 不燃・・・燃えないモノ
- 難燃・・・燃えにくい(燃え難い)モノ
- 炎が燃え広がるのを防ぐモノ
不燃以外は、火が着き燃えます。上記の様に感じで覚えてもらえれば幸いです。
春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
是非忘れずに・・・。